実は大切だった「何もしない時間」
あなたは、ぼーっとする時間を
取れていますか?
ぼーっとしていると怠け者だと思われがち
ですが、ぼーっとする時間にも意義があることを
お伝えします。
普段の時間の使い方を見直してみよう
◼︎隙間時間の活用もほどほどに
最近では、隙間時間を上手く使うことが
支持されていますが、それだけだと脳が
疲れきってしまいます。
情報ばかり詰めこんで、整理する時間を
つくっていないのは問題です。
忙しい日は、電車内で読書をしたり
スマホで情報収集をするのをやめてみましょう。
ぼーっとしている間にも、取り入れた情報を
整理したり、つなげたりといった活動が
脳の中で行われています。
また、平日忙しくしていたときの週末は、
新しいことをしないようにして、
脳が休まるように工夫しましょう。
◼︎ひとりの時間をつくってぼーっとする
たまには、ぼーっとする時間をつくるために、
意識的にひとりでいる時間をつくりましょう。
誰かといると、ある程度人と歩調を合わせるために、
脳に情報を入れている状態になります。
スマホを使って友達と連絡をとるのも、
ひとりで自由な時間を過ごしているとは
言い難いです。
昔と比べると、スマホの普及により
ぼーっとする時間は奪われています。
◼︎ぼーっとする時間の意義は、科学的に証明されている
デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)
とは、ぼーっとしているときの
脳活動システムのことで、脳が
アイドリング状態になっています。
車が信号で止まっていて、アイドリング状態のときは、
いつでもまた発進できる状態にしていますね。
脳でも同じようなことが起こっていて、
これから起こりうる出来事に対応できるように
備えているのです。
この脳のネットワークは、
アメリカ・ワシントン大学のM. E. レイクル教授が
初めて発見したものです。
ぼーっとしていても脳は活動していて、
実は、意識的な活動の15〜20倍のエネルギーを
使っています。
安静にしているときのほうが脳の活動が
活発だとは、意外ですね。
何にも集中しない、ぼーっとする時間に
行われているのは、過去の情報の結びつけや整理、
自分自身の振り返りなどです。
移動中や、トイレに行っているときなど、
何もしていないときに、はっと良いアイデアが
思いついたり、思ってみなかったことが
頭に浮かぶのも、このネットワークが
情報を整理してくれていたからなのですね。
◼︎ぼーっとする時間取れていますか
安静時にそれだけエネルギーが使われている
ということは、意識的な活動に価値を見出しがちですが、
ぼーっとしている時間のほうが脳にとって
大切だったということです。
『ぼんやり脳』の著者で精神科医の西多昌規先生は、
1日3分ぼーっとする時間を意識的に
つくろうと提唱しています。
意図的に何もしない時間を作ってみては
日本人は旅行先でも、忙しく動き回っていると
言われますね。
ぼーっとする意義を分かっていただけたら、
まずは「何もしない旅行」に出かけてみては
いかがですか?
参考URL: 日経サイエンス
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